バンコク コンドミニアムの30年の歴史
バンコクポストにて、バンコク コンドミニアムの30年の歴史といことで大手不動産会社CBREの代表Aliwassa氏がまとめた記事がありましたのでご紹介いたします。
30年間のコンドミニアム市場の変化
CBRE(アメリカに本社をもつ世界的な不動産仲介会社)がバンコクにオフィスを構え30年、最もバンコクの不動産市場で注目すべきはコンドミニアムの市場の変化だという。
1988年Aliwassa氏がCBREに入社した時代、バンコクには役2,600戸のコンドミニアムがあり、それが現在では63万戸まで増えているという。1988年当時、バンコクのコンドミニアムの1平方メートルあたりの単価は2万から2万5000バーツ程度、スケルトンと呼ばれる天井、床、壁がコンクートのまま、キッチンや照明、コンセントといったものも取り付けられいない状態で完成とされるものが、当時のコンドミニアムでした。
現在のコンドミニアムは天井、床、壁はペイント、フローリング、タイルなどで仕上げされているのが当たりまえ、キッチン、浴室、キッチンも完備され、購入者は生活必要な家具を運び入れるだけで生活がはじめられるようになりました。価格は10倍超の1平方メートルあたり30万バーツを超えるお部屋が一般的になりつつあります。
2020年時点において、最も高い価格で取引されているコンドミニアムは98Wirelessという物件で1平方メートルあたりの単価は70万バーツ(坪あたり約700万円)となっています。坪あたり700万円という価格は東京や大阪の一般的なマンション価格を大きく上回る価格です。
現在のバンコク コンドミニアム市場
バンコクでコンドミニアム開発がはじまったのは1979年にマンション法が制定されて以来のこと。アジア通貨危機前の1980年後半から1990年前半において約9万戸のマンションが開発され、デザインや仕様などを度外視して、株式のような投機商品として取引がなされていました。アジア通貨危機を経て、新しい開発が再スタートされたのは2003年のこと。それ以降、可処分所得の増加も追い風に、実家を離れバンコクで働き、1bed roomといった小さな部屋を購入するというライフスタイルの変化もあり、コンドミニアム市場は一貫した成長をとげてきました。
バンコクのコンドミニアム市場の特徴は、他の国や都市に比べ、中古市場が非常に弱いところにあります。タイ人の買主のほとんどが工事完成前の新築物件を好み、また完成前の転売を目的に購入する投資家層も多くいます。この購入志向により、新築と中古マンションの価格差は大きく開いており、新築と中古マンションの価格がほぼ近い価格で取引されているのは、CBREの調べによると5か所程度しかないそうです。
まとめ
こちらの記事はバンコクポストの下記の記事を参考に記載させて頂きました。
https://www.bangkokpost.com/business/1497718/30-years-of-the-bangkok-condominium-market#cxrecs_s
30年という期間ではありますが、価格が15倍に成長しているということは驚くばかりです。また、KW ThailandのVit氏と同様、バンコクの新築コンドミニアムと中古コンドミニアムの価格差は非常に大きいことも指摘されています。
コロナの影響により新築コンドミニアムの開発が抑制され、中古市場が成熟してくることも想定されます。そうなると、投資したコンドミニアムの流動性もあがり、売却もよりしやすくなるマーケットになってくるかもしれません。
不動産投資のコンサルティングを17年間、そのうち、7年間はタイ・マレーシア・フィリピンを中心に東南アジアを飛び回り、投資コンサルティング及び運用アドバイスに7年間携わって参りました。本サイトではその経験と、最新情報から皆様の東南アジア不動産投資に有用な情報を提供していきたいと考えております。