海外不動産投資の新しい形? 東南アジアの新興都市に投資をする

今回はタイの東北部の地方イーサーン地方の不動産市場が、このコロナ禍においても盛況であるというニュースを取り上げます。

これは新しい海外不動産の新しい形を示唆するものになりえると思っております。

イーサーンという地域はかなり広域を指しており、こちらの記事は特にコンケーンというエリアに関する記事と考えられます。

 

堅調なイーサーン不動産市場は、2021年は更に活況の見込み

イーサーン(タイ東北地区)の不動産市場は、比較的コロナの影響も少なく活況を呈しています。また、主要なインフラストラクチャプロジェクトが継続的に行われており、2021年に向けての不動産市場の成長に貢献するでしょう。

ナコンラチャシマー不動産協会のナラソーン・タニンピタク会長は、産業界を中心とした地域経済が堅調であるので、今年のイーサーンの不動産市場も大きな落ち込みに見舞われることはなかったとバンコクポストに説明しました。

不動産情報センター(REIC)のデータによると、今年上半期に11のコンドミニアムプロジェクト(2,140戸)がイーサーンの不動産市場に活況を与え、総販売額の推定70%を占めたと見られています。

コンケンにてコンドミニアム建設を行っている2社のデベロッパーにおいては、タイの他の場所では不動産の売り上げと売り出し物件が落ち込んでいるけれども、この地区では2020年に目立った減少を記録していません。 OceanPropertyとSriroongLand&Houseはどちらも、進行中のコロナ禍の影響は最小限であると報告しました。

2社の住宅建設業者の代表も、新聞紙上で、多くのインフラプロジェクトで作業が続けられているため、来年に向けてイーサーンの不動産市場について楽観的な見通しであると語っています。

 

インフラ建設に後押しされたイーサーンの不動産市場

インフラ建設によって、今後数年間、イーサーンの不動産市場の成長はサポートされる見込みです。ヘッドラインプロジェクトは、完成すると最終的にタイと中国を結ぶ高速列車建設です。 10月、タイ国有鉄道と、チャイナレイルウェイインターナショナル及びチャイナレイルウェイデザインコーポレーションは、プロジェクトの第一段階として500億バーツの契約を締結しました。

プロジェクトの現実味が高まるにつれて、第2段階の重要な地域であるノンカイとイーサーンに注目が集まっています。タイ北東部は、最終的にバンコクと中国を結ぶこの高速列車ネットワークによって経済的に大きな後押しを受けるでしょう。

インフラストラクチャプロジェクトは、高速列車だけではありません。最近、コンケン空港の新しいターミナルが4月にオープンすることが発表されました。これにより、空港は海外からのフライトを受け入れ、国内線の発着数を増やし、現在の施設も改善されるでしょう。

また、コンケンでは、2021年にライトレールプロジェクトの建設が開始される予定です。地方自治体が市の混雑問題を緩和できるとの期待から、この公共交通機関は全長26kmで18の駅を通過する予定です。

 

東南アジアの新興都市に投資をする

2012年頃からはじまった東南アジアへの海外不動産投資ブームですが、バンコク、クアラルンプール、マニラといった東南アジア各国の首都をメインに投資をされた方が多いかと思います。

東南アジアという土地柄が良くわからない中で、地方都市に投資をするのは、リスクが高いというのが主な理由かと思われます。2012年~2015年ぐらいまでの間に東南アジア各国の首都に投資をされた結果として、首都であるがゆえに、近隣において、競合開発も多く思うような転売、賃貸といった成果に結びついていないといった方も多いように感じています。

さらにはコロナウィルス感染拡大による投資ブームの縮小、国を超えての移動が制限をされる中で、投資ニーズにも支えられていたバンコクやクアラルンプールの市場では、苦しむ不動産会社、投資家が多く見受けられます。

それに比べ、この記事で取り上げたイーサーンのように観光客や外資系企業の進出も含む、海外からの投資とかかわりなく、その国のローカル実需に支えられる市場は、コロナ禍においても、堅調な成長をしています。今後、東南アジアの新興地方都市に投資をするというのは、1つの投資戦略として考えていくことができるかもしれません。

こちらの記事は以下の記事を参考に執筆しております。

Isan property market solid in 2020, likely to improve in 2021