マレーシア クアラルンプールでのコンドミアム投資 |購入から売却まで 実体験でお話しします!

今回はクアラルンプールで投資をしたコンドミニアムの購入に至った経緯から売却まで実体験をもとにお話しさせて頂けたらと思います。

 

クアラルンプールでのコンドミアム購入のきっかけ

購入をしたのは2013年の年末頃でした。翌年から外国人の最低購入価格が50万リンギットから100万リンギットにあがるという発表があり、100万リンギット未満の物件を買うのはこれが最後のチャンスかもしれない!と思ったことがきっかけでした。

もともとクアラルンプール中心部の高級コンドミニアムに投資することは、あまり考えていなく、投資するなら少し郊外の、マレーシア人が住みたい物件に投資をしたいと決めていました。マレーシア人が購入できる物件の方が流動性が高いだろうと考えていたことが背景にあります。

 

購入した物件はクアラルンプール郊外のサンウェイ地区

購入した物件はクアラルンプール中心部から車で30-40分離れたサンウェイというエリアにあります。サンウェイというその地区を開発する会社の名前が、そのままエリアの名前となっている街です。もともと鉄鉱石などを発掘してできた大きな穴を湖に見立て、周辺に大規模ショッピングモール、病院、インターナショナルスクールと本当にサンウェイが街を作っているエリアで、少し所得が高いマレーシア人には人気のあるエリアでした。東京でいうと成城や田園調布のようなイメージでしょうか。

 

SunwayCity

SunwayCity Star Propertyより(https://www.starproperty.my/news/93455/sunway-city-recognised-as-integrated-smart-and-low-carbon-township)

そのサンウェイ地区で2013年頃ちょうど販売されていたのがGEOというプレビルドの物件でした。プレビルドとは建物が完成する前に販売されている販売形態を呼びます。マレーシアではプレビルドの販売から通常2-3年後に建物が竣工するのが通常のスケジュールとなります。

GEOはサンウェイと三井不動産共同開発プロジェクト、三井不動産のマレーシアでの2つ目のプロジェクトでした。購入したお部屋は最下層の2階の2bed room、約100平米程度の間取りです。値段は割引等含め実質約80万リンギットでした。上層階にいけば、湖を見下ろすきれいなビューになるのですが、値段も高くなってしまうということで、できる限り安い価格のお部屋で、できる限りマレーシア人に転売がしやすいお部屋であることを考えての選択でした。

竣工後に値段があがり利益が出たらという気持ちもありましたが、あまり値段が上がらない場合には、自分で住むことも視野にいれていましたので、湖が見えないまでも、目の前に共用部の大きなプールが見えるのが、子供をプールで遊ばせるにもちょうど良いかと思っていたところもあります。

 

Sunway GEO

Sunway GEO Sunway Properyより(https://www.sunwayproperty.com/malaysia-properties/malaysia-property-detail/sunwaygeoresidences2/)

コンドミアム代金の支払い方法

当時はマレーシアでの居住ビザを保有していたこともあり、非常にローンが引きやすい状況にありました。RHBというマレーシアの地元銀行から契約金額90万リンギットの80%の約72万リンギットの融資を受けることができました。結果、自己資金の支払いは8万リンギット程度で済ませることができました。

ここで契約金額と実質金額とでてきてしまったのですが、マレーシアでは購入者ができる限り多くのローンを引くことを助けるために、日本でいう2重契約を行うことが通常の慣習となっています。私の場合、契約金額は90万リンギット、銀行には見せない割引が10万リンギットで、実質金額は80万リンギットということになります。銀行に80万リンギットという実質価格を見せてしまうとローン金額も、引きずられて安くなってしまいます。(実質金額の80%ですと64万リンギットにローンの金額が減ってしまう計算です。)

結果、契約時に約8万リンギットを支払い、あとは3年後の建物完成を待つということになりました。マレーシアの物件では建築途中でも工事のプログレスにより、支払いが発生する契約となっています。そのため、建物が建築中であっても、銀行からデベロッパーへ支払いが行われ(=ロ=ン実行され)、建築中なのにも関わらず毎月金利を払わなければいけないということには、少しストレスに感じました。

もともとマレーシアではDIBS(Developer Interest Bearing Scheme )という、建築期間中のデベロッパーが代理で購入者分の金利を負担してくれるプロモーションが一般的に利用されていたのですが、2013年、DIBSは不動産価格の上昇を助長するということで政府から禁止されたところでした。私が購入したのはその禁止発表後でしたので、毎月金利を支払う必要がありました。

 

コンドミニアムの竣工から売却決定へ

2016年、ほぼ予定通りコンドミアムの工事が完了し、完成したお部屋を、鍵の受取りも兼ねて部屋の確認にいきました。さすが大手サンウェイと三井不動産の共同プロジェクトという感じで、目立った不具合も少なく、そのまま鍵を受け取ることができました。

小さなデベロッパーが作った物件ですと、不具合が何十か所もあり、それを直すのに何か月もかかり、何度も確認にいかなければいけないというケースもありますが、その点は非常にラッキーな点でした。

ただ一点、大きな問題が… プールが見えると思って購入したお部屋だったのですが、部屋のバルコニーから見えるのはプールの機械室で、プールはまるで見えません!1つとなりのお部屋ならプールが目の前に見えたのですが、ちょうど自分の部屋の前には機械室があり、プールへのビューを遮られてしまっていました。これがプレビルドの物件を購入する難しい点です。購入を決めたときには実物の建物はなく、スケールモデルをみて購入を決定しています。スケールモデルには機械室までは再現されていなく、その部屋からもプールがみえるはずだったのですが、実際にコンドミアムが建ってみると、想像とは大きく異なるものとなってしまっていました。

これが売却を決めた理由です。もともと想像していたものと異なるならば、売ってしまおう。多少の損でも売ってしまおうと決断したのは、初めて完成したお部屋を確認に行った日でした。

 

コンドミアム竣工後、即売却へ

当初は少し利益がでる水準の90万リンギットで売却を募集していたのですが、なかなか内覧すら入りません。それもそのはず、他にも100部屋を超える売却希望がマーケットにはでていました。1か月ほど待って内覧がはいらない状態から、値段を引下げを決定、85万リンギットで募集を開始すると、ほどなく、サンウェイ地区で会社を経営するマレーシア人の方から購入希望がはいりました。値段は80万リンギット。仲介手数手数料や弁護士手数料も売却にかかるため、購入価格と同じ値段で売却すると損となってしまうのですが、そのマレーシア人の方が現金で購入してくれるということもあり、その方への売却を決めました。

その方がマレーシア人であること、現金で購入頂けることから、売却手続きは非常にスムーズに進みました。マレーシア人であることから、State Authority Consent(外国人が不動産を所有するための許可)の手続きもなく、ローンも使わないため銀行の審査を待つ必要もなかったためです。弁護士もスピーディーに対応頂き、約1週間で契約から決済まで終えることができました。このスピード感はマレーシアの不動産売却においては異例のスピードで、通常、6-9ヵ月ほどかかるのが通常です。

 

コンドミアム売却を振り返り思うこと

現在になって購入から売却に関して振り返ってみましたが、結果、多少の損で売却できてよかったかなと思っています。同コンドミアムを購入された方で、購入金額を上回った価格で売却できた方も何人もみていますが、2013年以降、マレーシアリンギットの価値が大きく下落しており日本円に直すと価値が下がってしまっていること。竣工以降数年保有していた場合、その保有期間に支払ったであろう金利をカバーするほどの利益があったかというと、そこまで大きな利益がでているわけではないことより、長期間、金利を払うことなく売却できたことは、多少の損はありましたが、良かったかなと考えております。まだこの先、数年保有していると、この感想も変わるかもしれませんが、2020年時点で感じている感想となります。