礼金や更新料はあるの?賃貸商習慣 マニラ編

今回は簡単にフィリピン・マニラのコンドミニアムの賃貸商慣習についてまとてみたいと思います。マニラと書いていますが、マニラのほかの地域、例えばセブ島などでも同じルールだと思ってもらって大丈夫です。

 

賃貸借契約締結時

礼金

フィリピンではテナントがオーナーに入居時に支払う謝礼、礼金という制度はありません。

 

敷金

敷金は通常2か月分の賃料をオーナーがテナントから預かるのが通常です。家賃が安い物件になるとテナントが2か月も払えないということがあるので、1か月の場合もあります。

 

仲介手数料

仲介手数料は通常1か月分の賃料相当額をオーナーが仲介会社に支払います。テナントは仲介手数料を支払う文化はありません。

 

前払賃料

通常の契約では1か月分の賃料を前払いして入居します。

また、契約期間の賃料の支払いのため、賃料支払日の日付をいれた小切手を12枚(たとえば、1月31日、2月28日・・・・)テナントからオーナーに渡すことが通常です。

 

契約期間

契約期間は標準としては1年ですが、オーナーとの交渉で6か月や3か月といった短期の契約をする場合もあります。1年以上の契約を結ぶことはあまりありません。

 

賃貸借契約の更新時

更新料

賃貸借契約の更新時に、テナントがオーナーに支払う更新料という文化はありません。

 

更新時の仲介手数料

更新時に更新手数料として1か月分の仲介手数料を請求する仲介会社がほとんどです。オーナーには更新料がはいらないのに、仲介手数料を支払わなければいけないため、ちょっと痛い出費になります。

 

借家人賠償保険

日本で通常利用されているような借家人賠償保険に加入してもらう文化はありません。

 

連帯保証人

連帯保証人をつけるという文化もありません。

 

保証会社の利用

日本では連帯保証人よりもメジャーな手法となってきた保証会社の利用ですが、そのようなビジネスもまだ発達していなく、保証会社の利用というのはまず聞きません。

 

まとめ

フィリピンで他の国と違って珍しいのは、賃料支払い用の小切手をまとめて契約時に渡すことがあげられます。ただ目的は銀行引き落としといったシステムが発達していないこと、毎月の振込、振込確認をすることが面倒なのでといったところが理由のようで、賃料の支払いが担保されているわけではありません。小切手は個人口座の通常小切手を使うため、残高がなくても振出可能なためです。まあ、小切手が不渡りになると、テナントのその口座は凍結したりといったデメリットはテナントにはあるのでしょうが、小切手をもらっているから賃料回収は安全!というわけではない点は心に留めておくとよいかもしれません。