海外不動産とローン@東南アジア

私の海外不動産、売りたくても売れない。。そんな悩みをお持ちの方も多いのではないかと思います。本日は売却以外の現金化の方法はないのか?本日は考えてみたいと思います。

国内の不動産であれば、お持ちの物件の担保余力に応じて、ローンが借りられないかということが当然の選択肢としてあがってきます。海外の不動産ですと、どうなのでしょうか。

今回は現地各国で利用しえるろーんについて検討してみたいと思います。
各国の状況がやや異なるかと思いますので、分けて記載させて頂きます。また前提として各国で就労されている、長期リタイヤメントビザをお持ちという事情は考慮せず、純粋に投資目的で購入されている方に向けてのメッセージになっています。

 

マレーシア้不動産とローン

マレーシアの投資物件を買われた方の多くは、海外では珍しく現地マレーシアの銀行から融資が借りられるということで、興味を持たれ購入されている方がほとんどかと思います。また、借入比率もかなり高い割合で借りられた方がほとんどかと思います。
とすると、マレーシアの物件を担保にいれて、追加借入という方法はないかもしれません。
もともとローンを借りずに購入された方であっても、原則、現在、現地の銀行は、滞在できるビザを保有していない外国人に対してはローンを貸さない方針になっています。(一部、銀行系子会社の不動産会社が開発した物件に親会社の銀行が貸出をしたり、マレーシアでの事業の一環ということで法人まで作ると借りられるケースもなくはないようです。)

 

タイ不動産とローン

タイ地元銀行は投資目的の外国人に対し、貸し出しをすることができません。結果、購入時にローンを使って購入された方は少ないのではないかと思います。
少ないと申しましたのも、タイ地元銀行ではなく、中国とシンガポールの銀行が外国人向けに融資をしており、日本人も使用することができます。
ただ、こちらは年収要件が約1000万円近くの年収が必要になるのと、金利が7‐8%となってしまうため、よほど現金が必要な場合でないと利用することはお勧めできないのではないかと思います。

 

フィリピン不動産とローン

フィリピンでも購入時にローンを利用して購入されている方は少ないように思います。フィリピン地元の銀行は非居住者(ビザがない方)向けのローンをだしている銀行がいくつかあります。ただ、日本に比べ高い金利となること、融資期間が5‐10年と短いこともあり、現実的に利用したいと思うローンは少ないかもしれません。
唯一、検討の土壌にあがるのがHSBC(香港上海銀行)です。金利が4%台、融資期間が最長20年までとなっています。ただ、プレミア口座という上級会員口座を開く必要があり、その最低預金が400万ペソ(約800万円)となっており、現金が欲しくてローンを借りようと思っているのに、ローンを借りるために現金がいるという、変なサイクルになってしまいます。(後日、預金額は引き出すことができるため、中期的に考えると手元現金は増えることになります。)

 

長々と書きましたが、アジア不動産でローンを使うのはなかなか難しい状況があるのが現状です。国内の金融機関からの融資については、次回改めて解説したいと思います。

*各国の銀行の融資姿勢については、その時々の情勢で異なります。また銀行によっては、支店により対応が異なることもありますので、実際に融資のご利用を検討される際には、各銀行と改めて状況・条件確認が必要となります。