ミャンマーでアパートを借りるには? ~ミャンマーで気をつけたい賃貸契約の方法とポイントを紹介~

今回はラストフロンティアと呼ばれる成長著しい注目の国、ミャンマーにて、外国人を含めたテナントがどのようにコンドミニアムやアパートを探し、賃貸借契約を結び、入居しているのかご紹介したいと思います。

 

外国人向けサービスアパートメントと、ローカルアパートの違い

今回はローカルアパートについての賃貸借契約の流れについてご紹介させて頂きますが、
賃貸の流れをご説明する前に、いわゆる外国人向けのサービスアパートメントとローカル向けのアパートの違いについてご説明しておきます。

まだまだ突然の停電が多いヤンゴン。ヤンゴンのサービスアパートメントでは、まず停電対策はどの物件でも100%行っていると言えるでしょう。また24時間警備ももちろん、日本語対応可能スタッフが常駐しているところや日本食材が手に入るコンビニが館内にあるものも存在します。相場は1K 800USD~、2LDK2,000USD~です。ローカル向けの相場はピンキリですが、ヤンゴンのダウンタウンにあるアパート1LDKで300,000kyats~(約約240USD、約24,000円~)です。ただし物件はかなり古く、築年数が不明というのはよくある話。ただし500,000kyats(約400USD、約40,000円)を超えてくるとローカル向けでも家具家電付きの物件が見つかります。

 

1、まずは物件探し

物件の探し方ですが、ちなみに外国人向けのサービスアパートメントの場合を先に簡単にご紹介します。サービスアパートメントについては「日本人向けの現地情報誌(無料)を手に入れて、問い合わせ」という流れで探している方が一番多いと思われます。なぜなら、まだミャンマーには数える程度のサービスアパートメントしか存在しないためです。首都ヤンゴンでさえ、無料情報誌さえ手に入れれば、ヤンゴンにあるほぼすべてのサービスアパートメントが地図に記載されているといっても過言ではありません。

他の国と少し異なるのが、無料情報誌からの次にアクセスするのがフェイスブック。ウェブサイトよりもフェイスブックがより使われており、フェイスブックサイトしかもっていないサービスアパートメントも多くあります。フェイスブックから問い合わせ、内覧と進んでいく流れとなります。

 

そして本題のアパートの場合。いわゆるローカルのミャンマー人が借りる物件です。安くお得に借りるならアパートですが、こちらはミャンマーについたばかりの外国人が探すのは至難の技です。

ローカルアパートの場合は基本的に「口コミ」で探します。「〇〇エリアで空いている部屋はないか?」とフェイスブックへ投稿するか、自分の足で歩いて「FOR RENT」を探すしかありません。こちらのミャンマー人の多くの不動産オーナーは、不動産会社に管理を依頼しているわけではなく、自ら不動産を管理しています。そのため、その所有者に自力でたどり着かなければなません。どうにか物件を探しそして所有者へ電話という、シンプルですが、外国人にとっては難易度の高い方法となります。

ヤンゴンには日系の仲介会社もいくつかあり、サービスアパートメントを探す場合には、日系仲介会社に依頼するという方法もあります。ただ、最低でも1000USD程度~以上の物件といった価格設定をしているところも多く、ローカルアパートを探すにはあまり向いていません。

 

2、気に入ったら内覧の予約を

物件を見つけることができたら、次は内覧となります。

特に内覧時に気をつけてほしいポイントが2つあります。一つ目は壁やタイルの隙間です。ミャンマーのヤンゴンは一年を通して雨季があれども気温は高め。特にアリとヤモリはあらゆる場所から侵入してきます。そのためタイルや窓の隙間を、パテを使って自分で埋める人もいるぐらいです。どのくらい自分が手を加えていいか、事前に確認したほうがいいです。ローカルアパートはクロスを張っていないため、パテを使った修理も簡単にできてしまいます。

二つ目は水道です。ローカルアパートの場合ですが水をろ過するフィルターが蛇口付近に取り付けられているので自分でこのフィルターを取り替えなければなりません。フィルターのサイズはどの物件でも基本的には同じなので街で購入して交換できます。なお、あまりにも物件が古いとこのろ過装置がないということもありますのでご注意ください。このろ過装置は水が出るところ、キッチンのシンクとシャワーの2か所にそれぞれ付いています。(なお水道水はミャンマー人でも飲みません。)

またローカルアパートには網戸や換気扇がないのでどうやって空気の入れ替えをするかも、内覧時に検討しておくと良いかもしれません。

 

3、賃貸借契約締結へ

内覧後、物件を気に入った場合には契約という流れになります。契約時において日本と異なる点が大きく2つあります。

・契約書

ミャンマー人のオーナーさんの多くが利用する契約書がコンビニエンスストアで売っております。また、その契約書に対して変更に応じてくれるオーナーさんはまずいません。コンビニで買った契約書に、物件住所、賃料、契約期間を書いて契約書作成完了。というオーナーさんがほとんどとなります。

・賃料1年分前払い

ミャンマーには敷金や礼金といったものを払う文化はありませんが、1年契約、賃料1年分前払いというのが一般的な賃貸借契約となっています。オーナーさんは一度契約をすると、1年間の賃料を回収できないことはなく安全な契約ですが、テナントの立場からすると、大きな出費、途中で解約するにも一度払ってしまったものは、まず返ってきません。

交渉次第では半年契約に応じてくれるオーナーさんもいらっしゃいますが、それでも入居にあたり6か月分の賃料を一括で収受することになります。

 

4、契約後のトラブル対応について

ミャンマーでは新しい建物は少なく、またミャンマークオリティで作られている建物ですので、入居後のトラブルは日常茶飯事になります。よほど親切なオーナーでない限り、てきぱきと対応してくれることはまずありません。

やはり先に賃料1年分回収してしまっていますし、テナント様に良いサービスを!という気持ちになりずらいのでしょうか。

 

まとめ

今回はミャンマーでのローカルアパートの探し方、賃貸借契約方法についてみてきました。あくまで今回の流れは一例で、ミャンマーは今も発展途上、新しい法律やルール、商習慣もでてきますので、その都度ルールを確認されると良いかと思います。