フィリピン マニラでのコンドミニアム投資 購入から売却まで実体験で語ります
今回は私自身のフィリピン マニラでのコンドミニアム投資についてお話ししたいと思います。
結論から申しますと、購入した物件は売却し売却益も得ることができました。購入した経緯や、売却を決めた理由、売却の方法、成功したポイントなどについて順を追ってお伝えしたいと思います。
このページの目次
フィリピン マニラでコンドミニアムを購入
購入した物件とその理由
私が購入した物件はシャンプロパティズ(Shang Properties)という会社が開発する、The RISEという物件です。2015年、もともと不動産を買う気もなく、出張でマニラを訪れた際、衝動的に買ってしまいました。衝動的に買ってしまった理由は3つ。購入したお部屋は、約30m2で約300万ペソのお部屋です。
■物件公式ページはこちら
http://therisemakati.com/index.html
・1平米あたり100,000ペソ(当時の為替で1坪あたり76万円程度)
東京や東南アジアの他の都市、バンコクやクアラルンプールに比較し非常に安価に感じたこと。
・開発予定の駅近物件
モールオブエイジア(Mall of Asia)という巨大ショッピングモールから、マカティをとおり、フォートボナフォシオにつながる地下鉄計画駅の目の前という立地だったこと。
・豪華ファシリティ
ショッピングモール、プール、フィットネスだけでなく様々なスポーツができる共用施設が付帯しており自分でも住みたい物件だったこと。
あとはセールスオフィスが非常にきれいに作られており、気分的に舞い上がってしまったことも大きいかったと思います。
コンドミニアムのお部屋選び
衝動買いしたといっても、実はその日に買うことはできなかったのです。
人気のプロジェクトであったこともあり、なかなか良い部屋があいていませんでした。「値段があがるかもしれないが、来週まで待ったらより良い部屋の販売が開始するかもしれない、抽選になるかもしれないが待ったらどうか。」というセールスの女性の勧めにより1週間待つことに。ただ、1週間後にはマニラにはいないのでということで、約10万円の小切手はそのセールスの女性に預けて帰ってきました。小切手にはデベロッパー宛ての宛名を記載したので悪用されることはないはずです。無事に1週間後、抽選にあたったという連絡があり、購入することができました。
抽選に並んで待っていたお部屋は、バルコニー付のマニラ湾の夕日が見える西側の部屋。コンドミニアムを買うときのお部屋選びは非常に重要ポイントです。以下にポイントを解説させて頂きます。
・バルコニー付
約30平米のお部屋の中でバルコニーがついている部屋は10%程度と、バルコニー付はThe RISEの中では希少性のあるお部屋だったこと。
・方角
北向き、南向きもありましたが、東南アジアの国では、窓やバルコニーから何が見えるかという点が価格や、売れやすさに関係するため、マニラ湾への夕日が見える西向きの部屋を選択。
特にフィリピンのコンドミニアムは他の東南アジアのコンドミニアムと比較しても、戸数が多い傾向にあり、2000戸級の物件も珍しくありません。賃貸、売却にあたっても、そのコンドミニアム自体に人気があっても、2000戸と競争しなくてはいけないのです。そのため、なるべく希少性が高いお部屋を買うことが将来の転売、賃貸にあたり重要な点になります。
その他、希少なお部屋を買うという点でいうと、角部屋、最上階といったものもあります。ただ、東南アジアのコンドミニアムの最上階はあまりお勧めできません。建物の屋上に直接面しているフロアとなるため、雨漏りや、断熱材の不足により異常に部屋が暑かったりすることもあるためです。
フィリピンのコンドミニアムの支払い方法
購入する物件のデベロッパーによって異なり、またデベロッパーもいくつかの支払い方法を用意しているのが通常ですが、一般的に多いものは下記のような支払い方法になります。
・10万円程度の申込金を申込時に支払い
・10%程度を契約時に支払い
・70%程度を毎月分割払い
・20%程度を竣工時に支払い
注意したいのが最後の竣工時の支払い時に引き渡し手数料と税金という名目で物件代金の10%程度の手数料をとられる物件がほとんどですので、その手数料額は事前にご確認ください。
私は上記の一般的な支払いスケジュールでの支払いを選びました。より早く支払いをすることで(例えば契約時に30%支払いなど)物件の割引を受けることもできたりしますが、物件竣工まで寝かせるお金が大きくなること、シャンプロパティズと大手のデベロッパーではあるもののコンドミニアムの開発が途中で止まってしまう可能性も0でないことから、最も一般的な支払いスケジュールを選択しました。
契約書へのサインと、毎月の分割払いのための小切手を約50枚!(2015年から2019年まで毎月支払いの小切手48枚と、最終代金や引渡手数料などの小切手も含め約50枚でした。)記入し、契約完了となります。
フィリピン マニラ コンドミニアムの売却を決意
売却を決意し活動開始
フィリピンのコンドミニアム投資のメリットとしてうたわれる1つの理由が、竣工前でも転売が可能(お部屋につき1度限り)というものがあります。私はいわゆる竣工前転売という方法で、売却を完了することができました。
売却を決意した理由
売却を決意した一番の理由は、マニラの不動産は供給過多なのではないか?と思い始めた点です。購入したThe RISEで1800戸、そのすぐ横に完成するAir Residenceという物件が2200戸と、その1画だけで4000戸の供給がある、また交差点の向かいでもコンドミニアムの開発現場がありました。成長してるフィリピン、その首都マニラとはいえ、さすがにコンドミニアム作りすぎなのではということで、売却を決意したのは購入から2年たった2017年、2019年完成まであと2年というタイミングでした。
売却活動
もともと購入した際のセールスの女性も「売るなら声かけてね」と言っていたことを思い出し、売却を依頼。また知り合いの不動産会社にも並行して依頼をかけました。ただ、売却は簡単にはいきませんでした。毎月4万円程度の支払いを続けながら、約1年間音沙汰もないまますぎていきました。
ついに売却完了!
押し寄せる中国人
売却できたのは2018年でした。お客様が購入したお部屋にも中国人からの購入オファーが殺到、私の部屋にも中国人の買主から購入したいとの打診がはいりました。当時、中国のオンラインカジノや旅行代理店などで働く中国人が、押し寄せてマニラに住み始めていました。
特に中国人に人気があったのが、マニラ湾近くのカジノ・エンターテインメントエリアと、このマカティの一画でした。私の部屋を購入して頂いたのも旅行代理店を経営する中国人の方。完成後、従業員を住まわせるために購入するということでした。
気になる売却価格は!?
売却価格はなんと450万ペソ。購入価格の約1.5倍の値段です。しかし、すごく儲かったかというと、実はそうでもないのです。
中国人側の仲介会社、フィリピンの仲介会社が2社で合計3社の仲介会社がはいっているからということで、仲介手数料が70万ペソ程度(約15%)、デベロッパーへの名義書き換え費用で15万ペソと約100万ペソ近い費用をはらっての売却でした。
まあそれでも50万ペソ(約100万円)ほど利益は残るのでということで売却を決意し売却をしました。
2019年完成後、その物件を見に行くと非常に出来上がりも良く、そんなに高い手数料払って、売らなければよかったかなといった気持ちも少しありましたが、利益付で売却できたことで、結果よかったと考えるようにしております。
利益がでて売却ができた理由
大きな利益とはいえませんが利益があり売却ができた理由をふり返ると以下のような理由があります。
・できる限り希少なお部屋を選んだこと
これは上述したとおりです。
・中国人投資家殺到というタイミングにうまく乗ることができたこと
これはタイミングなのでなかなか難しいですが、中国人投資家が殺到すると値段が一気に上がる傾向がフィリピンに限らずあります。
・6%のキャピタルゲイン税がかからなかったこと
実はこれも大きな要因だと思っています。仮に取引額の6%、27万ペソがかかっていたとすると、まだ何とか利益は残りますが、わずか23万ペソ程度になってしまいます。おそらくエージェント一人の仲介手数料の取り分とかわらないぐらいです。
物件が竣工し登記簿が発行されてしまうと、必ず払わないといけないキャピタルゲイン税ですが、物件竣工前の売却の場合にはデベロッパーによって対応が異なります。申し込み後契約前の転売でも6%の税金がかかるところか、竣工引き渡しまでは一切かからないデベロッパーまで様々です。法務局や税務署に販売できたと報告するタイミングの違いだとフィリピン人から説明を受けたことがありますが、はっきりと理解できていない点です。
以上がフィリピン マニラでコンドミニアムを購入してから売却するまでの一連の流れでした。
不動産投資のコンサルティングを17年間、そのうち、7年間はタイ・マレーシア・フィリピンを中心に東南アジアを飛び回り、投資コンサルティング及び運用アドバイスに7年間携わって参りました。本サイトではその経験と、最新情報から皆様の東南アジア不動産投資に有用な情報を提供していきたいと考えております。